のあもといっしょ♡発達障害の世界へようこそ

LD学習障害のねーね(10才)と、軽度知的障害のあーちゃん(4才) をもつADHDママの子育て奮闘記

保育園、幼稚園の選び方

発達障害、軽度知的障害の子にとって、早期発見、早期療育は鉄則中の鉄則ですね。

子どもが1日の大半を過ごす園での生活も、今後の発育にとって大事な要素のひとつと言っても過言ではないでしょう。

では、グレーゾーンの子にとって保育園と幼稚園どちらがベストでしょうか?

そんな問題に私も思い切りぶち当たりました。なぜなら、あーちゃんが「保育園に行きたくない」と言い出したからです。

「そんなことよくあること、無理やりにでも連れてきてください」先生はそう言いました。

しかし、日ごとにあーちゃんの行きたくない気持ちは増し、しだいに朝行く時間になると、机の下に隠れて体の震わせるようになりました。

3〜4才の頃のことです。

言葉の発達が遅いあーちゃん、「行かない」と言うことは出来ても、その理由を話すことは出来ません。

そこから、一年弱、あもちゃんにあった園探しがはじまりました。

仕事をしていた私は、やはり初めは保育園あるいは延長保育が充実している園しか考えてなかったのですが、やはりどこも空きがない。途中入園では、空きがないと見学もできないので、園探しはなかなか思うように進みませんでした。

毎月月初にでる保育園の空き情報を見て、空きがあれば、多少遠方でも見学させてもらいます。

保育園なんてどこも同じ、そう思っていたのですが、これがぜんぜんそうじゃなかった!

古くからある園だと、新しい校舎でも昔のやり方が更新されていなかったり、

せっかく広い園庭があるのに、子どもたちが声ひとつ出さずに遊んでいる園があったり、

昔からいる古株の保育士が幅を利かせていて、若い先生の力が上手く発揮できない園があったり……

そもそも楽しくて何かと手厚い園は、すでに人気で常にいっぱいで、見学することすらできません。

 

そうなると、どこを妥協するのか?妥協できるのか?ということになります。

これが、普通の子だったら、どこでも行ける所に行って、それなりに楽めればいい、と思えるのですが、

グレーゾーンの子には、その選択がその子の成長を大きく左右することになります。

初めての集団生活で、子どもたちは多くのことを学びます。その中でも、私が特に大切に思っているのが、「自尊心」。

精神遅滞のあーちゃんの場合、成長曲線が他の子に比べてゆるやかで、大きくなるにつれてその差は広がってゆきます。

みんなと同じ小学校に通えなくても、勉強ができなくても、それなりの社会生活を送ることはできる、でもこれから先、みんなができて、自分はできないことが増えていくことに間違いはありません。

 

だからこそこの時期に、

友達っていいな、

みんなといると楽しい、

自分はここに居ていいんだ、

という感覚を味わうことが自尊心に繋がっていくと思うし、

それが今後の彼女の社会生活に大きく影響するように思うんです。

 

 

あーちゃんが、その保育園が嫌いだった理由は5才になった今でもわかりません。ただ、その保育園にたまたま車で近づいたりすると、今でも「ママ、行かないよ」と言ってきます。

 

小規模の保育園で、クラスの人数も少なく、好条件だと思っていたのですが…上手くいかなかった。

 

思いあたる理由は、いくつかあります。

例えば、たまたま3人兄弟の末っ子が多いクラスで、全体的に年齢のわりには言葉が達者だったこと。

 

小規模🟰手厚いと思っていたが、先生の数が足らず、日によって他学年と合同クラスで活動することが多くあったこと。(発達の遅いあーちゃんにはそれが負担だったのか)

 

加配制度を利用したが、あーちゃんをサポートしてくれる先生は結局つかなかったこと(園によっては、その子専属で先生がつくこともある。園によってその判断は異なる。)

 

好き嫌いが多かったので、給食自体がストレスになっていたのか。

 

保育園を見学してて、ここならうまくいくかもしれない!…と思える園に出会えたこともあった。

夢を描いたが結果、見事に落ちた。

保育園は全て点数制、どんなにこの子に必要な教育がそこにあろうとなかろうと、他の子より1点でも足りなければ落ちでしまう。

その時、何かが自分の中で吹っ切れた。

「もう、仕事辞めよう。」

私が延長保育にこだわらなければ、選択肢は大きく広がる。

 

友達のママさんに、兄弟揃って同じ幼稚園に入れてる方がいた。理由を聞くと、そこの副園長先生がとても良いのだと言う。「話だけでも聞いてみようか…」と軽い気持ちで連絡してみた。

 

あーちゃんも連れて行って、包み隠さず全てを話した。障害のことも、まだオムツしてることも、今通ってる園でチックが出るほど嫌がってることも。

 

1時間も私の話を聞いてあーちゃんの様子を見て、「全て受け入れます、オムツもそのままで大丈夫です」と、なんの条件も付けることなく、入園を許可してくださった。

涙が出るほど、嬉しかった。

あーちゃんはというと、その副園長先生のあたたかい雰囲気に安心したのか、1時間自由に遊び、自由に話し、しまいには、副園長を「お母さん」と呼んだ。(私は未だお母さんと呼ばれたことはないのだが)

 

あっという間に、転園が決定した。

 

が、療育機関サイドが転園に消極的だったのは意外だったな。

環境を変えるのは好ましくない、

今ある条件で工夫していくのがベスト。

幼稚園に転園して、

そこでも合わなかったらどうするの?

保育園には戻れないよ、

保育園に入れただけでも幸せって思わなきゃ、

など反対意見はあった。

当然賛成してもらえると思っていただけに、驚いた。

 

また、ここで悩む。

 

でもね、

最後は自分の直感を信じた。

どんな発達の専門家よりも、

あーちゃんのことを思い、あーちゃんを一番知っているのは、母親である私だもん。

 

結局、無事転園。

今は、ひとクラス30人いるクラスで、あーちゃんはとても気の合うお友達に巡り会い、その子もあーちゃんを好いてくれて、園の鞄には毎日その子からの手紙が入っている。

あーちゃんはまだ手紙というものをよくわかってないようで、返事も書けず申し訳ないのだが、その子はそんなこと気にすることなく、あーちゃんをいつもキラキラした目で見てくれる。

時々ちょっかい出したかと思うと、ぷんっと2人とも怒ってみたり、かと思うとそんなこと忘れて、急に2人一緒に笑いながら走り出す。

そう、私が求めていたのは、これだった!

今しか学べないこと、

友達って楽しい

人とかかわるって面白い

私、ここに居ていいんだ

そんな感覚。

 

まだまだあーちゃんの園生活は始まったばかり。

まだまだ困難も待ってるだろうけど、完璧を求めず、あーちゃんが無理しない程度に楽しく成長できるよう、見守って行きます。